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- 2021.02.10
独り暮らしで誰にも看取られることなく、自宅で死亡する『孤独死』。
今この孤独死の増加が社会問題にもなってきています。
内閣府の資料によると、2015年時点では約590万人だった65歳以上の独り暮らしの高齢者の数が、2020年には推計約700万人、2030年には約800万人に、そして2040年には約900万人に達すると予測されています。
このように日本での独り暮らしの高齢者の増加は今後も続いていくと考えられます。
そして単身の高齢者の増加に比例して、孤独死も増えていくと考えられます。
孤独死の中でも男性の方が女性よりコミュニケーションや家事に不得手がある傾向がみられるようで、自宅でなくなる単身男性が多いようです。
高齢者の孤独死が増加する主な原因は、
①日本の未婚率の上昇
②人間関係の希薄化
③経済的な困窮
があげられます。
高齢者の未婚率の上昇は、孤独死が増加する原因の一つとされています。
令和2年の国勢調査によると、65歳以上の高齢者の未婚率は、2010年には男性11.8%、女性12.2%でしたが、2020年には男性33.5%、女性23.9%と増えています。特に男性の未婚率の上昇が顕著です。
未婚率が上昇すれば、必然的に単身高齢者の数も増加します。高齢者に限らず全年代で見ても未婚率は上昇傾向にあるため、孤独死に長期的な影響を与える可能性がある問題といえます。
近隣住民との付き合いの減少も、孤独死が増加する原因の一つです。
地域住民との交流が希薄化すると、地域のコミュニティから孤立していき、孤独死する可能性が高くなります。
人間関係の希薄化はひきこもり状態にもつながるほか、孤独感とストレスをもたらし、心身の健康を損なう原因にもなるといわれています。
孤独死が増加する原因の一つに、経済的は困窮があげられます。
単身世帯の約4人に1人が経済的に困窮していると言われています。
老人ホームへの入居や定期的な通院、健康的な食生活は、ある程度の経済力が必要になってきます。
経済的に困窮すると健康にお金をかけづらくなり、病気にかかるリスクも高くなります。
孤独死の死因として病死が過半数を占める現状と、経済的は困窮と病気との関係をふまえて考えると、経済的な困窮が増えることで孤独死も増えていくといえるでしょう。
住居で孤独死した場合、発見までの時間が長いほどご遺体の損傷が激しくなります。さらにご遺体が腐敗するときに発生する腐敗臭や体外に流れ出る血液などの体液や便、尿、害虫の発生などによって室内もかなり汚れるのが通常です。
このような場合『特殊清掃』が必要になります。
住居が賃貸物件であれば、他の住民に迷惑をかけてしまうこともあり、できる限り早く原状回復することが重要です。
また特殊清掃とは別に、亡くなった方の遺品整理が必要になることもあります。遠方に住んでいるなどで難しい場合、業者によっては特殊清掃も遺品整理も資格をもって作業できるところもあるので問い合わせてみましょう。
ただし、相続人にあたる人が業者に依頼すると、相続放棄が出来なくなる可能性があります。相続放棄するかもしれない場合は、まず専門家に確認してから依頼するのがよいでしょう。
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