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遺品整理と特殊清掃、どちらを先にするべき?正しい順番と理由

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親族が孤独死(孤立死)や事件・事故などで亡くなった際、遺された部屋の片付けをどう進めるべきか悩む方は少なくありません。

特に直面するのが、「遺品整理」と「特殊清掃」のどちらを先に行うべきかという問題です。

結論からお伝えすると、「特殊清掃」を先に行うのが絶対的な正解です。なぜ特殊清掃を先にしなければならないのか、その明確な理由と、特殊清掃から遺品整理、そして原状回復に至るまでの正しい手順を分かりやすく解説します。

 

 

 

1. 結論:必ず「特殊清掃」が先!その理由とは?

賃貸物件や持ち家に関わらず、人が亡くなって発見が遅れた部屋(いわゆる孤独死現場など)では、遺品整理よりも前に、まず特殊清掃を入れる必要があります。

なぜ遺品整理を先にやってはいけないのか、その理由は大きく分けて3つあります。

深刻な健康被害(二次感染)を防ぐため

人が亡くなって時間が経つと、遺体は腐敗し、目に見えない無数の細菌やウイルス、真菌(カビ)が室内に充満します。また、遺体から発生した体液や血液には、生前に故人が持っていた病原体(肝炎ウイルスや結核菌など)が含まれている可能性も否定できません。

専門的な防護服や防毒マスクを着用せずに室内に入ると、これらを吸い込んだり、皮膚や傷口から感染したりする「二次感染」のリスクが非常に高くなります。ご遺族が「大切な遺品だから自分たちで早く探したい」という気持ちは痛いほど分かりますが、命の危険を伴うため、まずはプロによる初期消臭と除菌(特殊清掃)が不可欠なのです。

想像を絶する「腐敗臭」と「害虫」への対処

遺体から放たれる「死臭(腐敗臭)」は、日常生活で経験するいかなる悪臭とも異なります。衣服や髪の毛に一度染み付くとなかなか取れず、精神的なトラウマになってしまう遺族の方も少なくありません。

さらに、数日以上経過した現場では、ハエやウジ、ゴキブリといった害虫が大量に発生しています。これらの害虫は、遺体の体液を媒介して部屋中に汚れや菌を拡散させます。この状態で遺品を一つずつ確認して整理していくのは、精神的にも肉体的にも不可能です。

近隣住民への迷惑・トラブルを最小限に抑えるため

孤独死などの現場で最も恐ろしいことの一つが、「臭気や害虫の近隣への拡散」です。 室内のドアや窓を不用意に開けて遺品整理を始めてしまうと、一瞬にして廊下や近隣住宅に強烈な死臭が漂い、ハエが飛び散ってしまいます。これが原因で近隣住民と大きなトラブルになり、後々、多額の損害賠償を請求されるケースも存在します。

まずは特殊清掃によって、ドアを開けても臭いが漏れないレベルまで「初期消臭・除菌」を行い、害虫を駆除することが、周囲への最低限のマナーでありトラブル回避の鉄則です。

 

 

 

2. 特殊清掃と遺品整理の「違い」を再確認

ここで一度、特殊清掃と遺品整理の役割の違いを明確にしておきましょう。これらは混同されがちですが、目的も作業内容も全く異なるものです。

特殊清掃とは「部屋を安全な状態に戻すこと」

特殊清掃の主な目的は、遺体によって汚染されてしまった室内を、衛生的かつ安全に人が立ち入れる状態に戻すことです。 具体的な作業内容としては、残された体液や血液の除去、汚染された家具や畳などの解体・撤去、空間全体の徹底的な除菌、そして専用の薬剤や機材を用いた特殊消臭(死臭の除去)や害虫駆除が挙げられます。作業のタイミングとしては、遺体が搬出された直後、何よりも最優先で行われるべきものです。

遺品整理とは「故人の遺品を仕分けること」

一方で遺品整理の主な目的は、故人が遺した品々を一つずつ確認し、適切に処分・形見分け・整理をすることです。 具体的な作業内容としては、現金や通帳、形見の品といった貴重品の捜索、不用品の回収や処分、形見分けの梱包、そして必要に応じた遺品の供養などが挙げられます。作業のタイミングは、特殊清掃による「初期消臭や除菌」が完了し、入室しても健康上の危険がなくなってから行います。

簡単に言えば、「人が安全に立ち入れる環境を作るのが特殊清掃」であり、「その安全になった環境で、故人の思い出や資産を整理するのが遺品整理」という役割分担になります。

 

 

 

3. 特殊清掃〜遺品整理の「正しいステップ」全流れ

 

孤独死が発覚してから、部屋が完全に綺麗になるまでの標準的な流れをステップ順に解説します。全体のスケジュール感を把握することで、落ち着いて対応できるようになります。

  • ステップ1:警察による実況見分・遺体の搬出
  • ステップ2:管理会社・大家さんへの連絡
  • ステップ3:特殊清掃会社への依頼・「初期消臭・除菌」(★ココが最優先)
  • ステップ4:遺品整理(貴重品の捜索・仕分け)
  • ステップ5:特殊清掃の「完全消臭」・リフォーム(原状回復)
  • ステップ6:引き渡し・解約

ステップ1:警察による実況見分・遺体の搬出

事件性の有無を確認するため、警察による現場検証が行われます。この間は、親族であっても部屋に立ち入ることはできません。警察の許可が出て、遺体が搬出された段階から、部屋の片付けがスタートできるようになります。この際、警察から「入室許可(立ち入り制限の解除)」が出ますが、これは「入っても危険がないという意味ではない」ことに注意してください(あくまで事件性がないという意味です)。

ステップ2:管理会社や大家さんへの連絡(賃貸の場合)

物件が賃貸である場合は、すぐに管理会社や大家さんに連絡を入れます。この際、今後のスケジュール(特殊清掃を入れてから遺品整理を行う旨)を伝えておくと、大家さん側の不安を和らげることができます。

ステップ3:特殊清掃の依頼と「初期消臭・除菌」

ここが最も重要なステップです。専門業者に依頼し、以下の作業を先に行ってもらいます。

  • 残された体液や血液の除去
  • 汚染された布団や畳、じゅうたんなどの「汚染物」の先行撤去・梱包
  • 薬剤を用いた害虫駆除
  • 空間全体の除菌と、一次的な消臭(初期消臭)

この段階をクリアして初めて、「マスクを着用すれば、遺族や遺品整理スタッフが安全に入室できる状態」になります。

 

ステップ4:遺品整理(仕分け・貴重品の捜索)

初期消臭が完了したら、いよいよ遺品整理に移ります。 現金、通帳、印鑑、保険証券、権利書などの「貴重品」をはじめ、写真や手紙などの「形見の品」を捜索し、仕分けていきます。特殊清掃によって安全が確保されているため、落ち着いて故人の遺品と向き合うことができます。

 

ステップ5:特殊清掃の「完全消臭」・リフォーム(原状回復)

遺品や家具がすべて搬出され、部屋が空っぽになった後、必要に応じて2回目の特殊清掃(完全消臭)を行います。 体液が床板(フローリングの下の合板やコンクリート)まで染み込んでいる場合は、解体工事や解体部分のコーティング、クロス(壁紙)の張り替えなどのリフォーム工事(原状回復)を行い、死臭の元を完全に断ち切ります。

ステップ6:引き渡し・解約

オゾン脱臭機などを用いた完全消臭が終わり、臭いが完全に消えたことを確認して、大家さんへの引き渡しや物件の売却手続きへと進みます。

 

 

 

4. 例外はある?「遺品整理」を同時に進められるケース

基本的には「特殊清掃が先」ですが、例外的に「特殊清掃と遺品整理を同時に、あるいはシームレスに行うことができるケース」もあります。それは以下のような場合です。

死後まもなく発見され、ダメージが極めて少ない場合

季節が冬場で、亡くなってから1〜2日以内に発見された場合など、遺体の腐敗が進んでおらず、体液の流出や死臭の発生がほとんどないケースです。この場合は、厳密な意味での特殊清掃(解体や特殊消臭)は不要となり、通常の遺品整理と簡単な除菌清掃を同時に進めることが可能です。

②「特殊清掃」と「遺品整理」を両方自社で行っている専門業者に依頼した場合

実は、これがご遺族にとって最も負担が少なく、おすすめの方法です。 特殊清掃の技術を持ち、かつ遺品整理の資格(遺品整理士など)も有しているワンストップの業者に依頼すると、業者のスタッフが「入室直後にまず初期消臭と除菌を行い、その日のうちに安全を確保した上で、続けて遺品整理(仕分け)を行う」という効率的な動きが可能になります。

窓口が一つになるため、見積もりや打ち合わせの手間も一度で済み、料金も抑えられる傾向にあります。

 

 

 

5. ご遺族が絶対にやってはいけない3つのNG行動

パニックや焦りから、ご遺族が良かれと思ってやってしまいがちな「NG行動」があります。これらは状況を悪化させ、費用を跳ね上げる原因になるため、絶対に避けてください。

 

× NG行動1:防護装備なしで部屋に立ち入る

「少し様子を見るだけだから」「貴重品だけパッと持ってきたいから」と、普段着に市販の不織布マスクだけで部屋に入るのは非常に危険です。先述の通り、目に見えないウイルス感染のリスクがあるほか、強烈な死臭が服や髪にこびりつき、精神的なショックから体調を崩してしまう方が後を絶ちません。現場に入るのはプロに任せるか、プロの指示を仰いでください。

× NG行動2:市販の消臭スプレー(ファブリーズ等)を大量に撒く

死臭がするからといって、市販の消臭スプレーや芳香剤を撒くのは逆効果です。 市販の消臭剤では死臭の元となる有機物を分解できません。それどころか、死臭の成分と芳香剤の香りが複雑に混ざり合い、「さらに複雑で強烈な悪臭」へと変化してしまいます。こうなると、その後の特殊清掃での消臭難易度が上がり、結果的に清掃費用が高くなってしまう原因になります。

× NG行動3:不用意に窓や換気扇を開ける

「空気を入れ替えよう」と窓を開けたり換気扇を回したりするのは、絶対にやめてください。 室内に充満していた死臭が一気に屋外へ流れ出し、近隣住民に孤独死があったことが知れ渡るだけでなく、「臭いが洗濯物についた」「気分が悪くなった」といったクレームに発展します。また、窓を開けることでハエなどの害虫が外に出て、近隣に大発生する引き金にもなります。

 

 

 

6. 業者選びのポイント:失敗しないためのチェックリスト

 

特殊清掃や遺品整理の業界には、残念ながら一部に悪質な業者(高額請求をする、不法投棄をする、消臭技術がない等)が存在します。大切な故人の最期を任せるからこそ、以下のポイントをチェックして信頼できる業者を選んでください。

  • 特殊清掃と遺品整理の両方に対応しているか
    • 前述の通り、ワンストップで頼める業者がベストです。連携がスムーズで、コストも抑えられます。
  • 「遺品整理士」や「事件現場特殊清掃士」などの民間資格を保有しているか
    • 正しい知識と倫理観を持って作業を行っている証拠になります。
  • 実績が豊富で、ホームページに施工事例(ビフォーアフター)が掲載されているか
    • 特殊清掃は「経験値」が仕上がりを大きく左右します。過去の実績を確認しましょう。
  • 見積書が明確で、追加料金の有無が記載されているか
    • 「一式」とだけ書かれた大雑把な見積もりは危険です。「作業後に数十万円の追加料金を請求された」というトラブルを防ぐため、事前に総額を提示してくれる業者を選びましょう。
  • 電話対応や見積もり時の対応が丁寧で、遺族に寄り添ってくれるか
    • 親族を亡くし、傷ついているご遺族の気持ちを汲み取ってくれる誠実なスタッフであるかどうかも、大切な判断基準です。

 

 

 

7. まとめ:迷ったらまずは「プロの特殊清掃・遺品整理会社」へご相談を

孤独死などの現場を目の当たりにすると、誰しもが冷静さを失い、どうすればいいのか途方に暮れてしまうものです。

しかし、覚えておいていただきたいのは、「まずは特殊清掃(除菌・消臭)が先、遺品整理はその後」という正しい順番です。これさえ守れば、二次感染のリスクを無くし、近隣トラブルを未然に防ぎ、落ち着いて故人の遺品と向き合うことができます。

「何から手をつけたらいいか分からない」「急ぎで部屋をどうにかしてほしい」というご遺族様、家主様。まずは一度、私たちにご相談ください。専門知識を持ったスタッフが、ご遺族様の心に寄り添い、迅速かつ丁寧にサポートいたします。お気軽にお問い合わせください

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