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作業の流れを公開!特殊清掃当日に何が行われるのか

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突然訪れる、大切な家族や身内の孤立死・孤独死。あるいは、事件・事故・自殺による悲しい知らせ。激しいショックと深い悲しみの中にいるご遺族様をさらに追い詰めるのが、「室内の原状回復をどうすればいいのか」という現実的な問題です。一般的な清掃業者では対応できない過酷な現場をリセットするために存在するのが「特殊清掃」ですが、その実態を詳しく知っている方は多くありません。

「当日は一体、何が行われるのだろう?」「強烈な臭いは本当に消えるの?」「近所の人に不審に思われたり、迷惑がかかったりしないだろうか」「遺族はずっと現場に立ち会わなければいけないのだろうか」など、疑問や不安は尽きないことと思います。特殊清掃が必要な状況というのは、人生のなかでも極めて異例で、強い緊張感を伴う瞬間です。

そこで本記事では、特殊清掃のプロが特殊清掃の当日に「どのような工程」が「どのような配慮」のもとで行われているのかを、紹介いたします。作業の流れをステップごとに可視化し、ブラックボックスになりがちな現場の実態をご理解いただくことで、ご遺族様や管理会社様が抱える不安を少しでも解消し、一歩前へ進むための安心感をお届けします。

1. 特殊清掃の当日に向けた「事前準備」と「心構え」

特殊清掃を業者に依頼し、いよいよ作業当日を迎えるにあたって、ご遺族様やご依頼主様が最も気にされるのが「自分たちは当日どう動けばいいのか」という点です。心身ともに疲弊しているご遺族様が、これ以上負担を感じる必要はありません。まずは、当日に向けた基本的な心構えと事前準備について解説します。

ご遺族・ご依頼主様の「立ち会い」は必要か?

結論から申し上げますと、作業中の長時間の立ち会いは、原則として「不要」です。基本的には、以下の2つのタイミングだけ立ち会っていただければ問題ありません。

  • 作業開始時の立ち会い(数分~十数分程度): 鍵の開錠、最終的な作業範囲や遺品整理の対象・残すものの最終確認。

  • 作業完了時の立ち会い(十数分~数十分程度): 清掃・消臭が完了した室内の確認、お引き渡し、鍵の施錠。

特殊清掃の現場は、後述するように強力な薬剤や専用機材を使用するため、安全上の理由からも作業中に室内に留まっていただくことはできません。また、「遠方に住んでいる」「精神的なショックが大きくて現場を見たくない」「仕事の手が離せない」といった場合は、事前に鍵をお預かり(郵送等も可)することで、「完全委任(立ち会い一切なし)」での施工も可能です。その場合は、作業前・作業中・作業後の様子を写真等で詳細にお伝えいたしますので、ご安心ください。

【重要】専門会社が入室・除菌するまで、絶対に現場に入らないでください

ご遺族様の中には、「大切な人が亡くなった場所だから、自分たちの手で少しでも片付けたい」「貴重品だけでも先に回収しておきたい」と思われる方がいらっしゃいます。しかし、プロの特殊清掃員が一次消毒を完了するまでは、絶対に室内へ立ち入らないでください。これには2つの重大な理由があります。

1つ目は「感染症のリスク」です。人間の体は、死後時間が経過すると腐敗が進行し、目に見えない無数の細菌やウイルスが空間内に飛散します。特に結核や肝炎、その他未知の病原体を故人が持っていた場合、防護服や専用の防塵・防毒マスクなしで吸い込んだり、傷口に触れたりすると、深刻な二次感染を引き起こす危険性があります。また、現場に発生しているハエやウジなどの害虫も、病原体を媒介する媒体となります。

2つ目は「精神的なトラウマ(PTSD)のリスク」です。凄惨な室内の状況や、かつてない強烈な死臭(腐敗臭)は、人間の脳に想像以上の大きなショックを与え、深い傷を残します。その光景や臭いが記憶に焼き付き、何ヶ月も不眠やフラッシュバックに悩まされるご遺族様を、私たちは数多く見てきました。故人様への想いがあるからこそ、その尊厳を守り、ご自身を守るためにも、過酷な初期作業はすべてプロにお任せいただきたいのです。

2. 【タイムラインで見る】特殊清掃当日の作業の流れ

ここからは、特殊清掃の当日に現場で何が行われているのか、時系列に沿って具体的な作業工程を解説します。現場の状況(間取り、遺体の発見までの期間、季節など)によって時間は前後しますが、一般的な1日完結型の初期施工ケースを想定したタイムラインです。

ステップ①:近隣への徹底した配慮と、現場周辺の養生(ようじょう)

特殊清掃において、最も慎重に行わなければならないのが「近隣住民様への配慮」です。ご遺族様や賃貸物件のオーナー様は、「周囲に孤独死のことがバレてしまったらどうしよう」「これ以上近所に迷惑をかけたくない」と深く悩まれています。そのため、スタッフが現場に到着して最初に行うのは、お部屋の周りのガードです。

具体的には、共用廊下やエレベーターなど、荷物を搬出する経路にしっかりと養生シートを設置します。これは建物に傷をつけないためだけでなく、汚染物や臭いが共用部に付着するのを防ぐためです。また、作業中の出入りの際に、お部屋の中から廊下へ一瞬でも死臭が漏れ出さないよう、玄関の内側に特殊な消臭・遮蔽スクリーンを設置することもあります。できる限り「目立たないように」「周囲を巻き込まないように」細心の注意を払って準備を進めます。

ステップ②:入室直後の「一次消毒・除菌」および害虫駆除

養生が完了したら、スタッフが防護服、防毒マスク、ゴーグル、耐薬品性手袋を完全に着用し、いよいよ入室します。ドアを開けた瞬間、まず行うのは空間全体への「一次消毒・除菌剤の噴霧」です。これは、室内に浮遊している目に見えない細菌やウイルスの活動を停止させ、作業スタッフの安全を確保するとともに、外気への菌の流出を遮断するために不可欠な工程です。

同時に、腐敗臭に引き寄せられて大量発生しているハエ、ウジ、ゴキブリなどの害虫を、速効性の高い特殊な殺虫剤を用いて駆除します。害虫が生きていると、スタッフが作業している間に窓の隙間や換気扇から屋外へ逃げ出し、近隣住民のベランダや別の部屋に病原体を撒き散らす原因になってしまうからです。完全に動きを止めてから、次のステップへと移ります。

ステップ③:汚染箇所の除去と徹底清掃(最重要工程)

特殊清掃の核心部とも言えるのが、この「汚染源の直接除去」です。故人が亡くなっていた場所(布団、ベッド、畳、フローリング、絨毯など)には、大量の体液、血液、血液の混ざった脂(死脂)が染み込んでいます。これらが残っている限り、どれだけ強力な消臭剤を撒いても、絶対に臭いは消えません。

体液が染み込んだ布団や衣服は、その場で小分けにして気密性の高い特殊な防臭ビニール袋に何重にも梱包し、臭いが一切漏れない状態にします。フローリングや畳の場合は、表面を拭くだけでは足りません。体液は床材の合わせ目から、その下にある「構造用合板(ベニヤ板)」や「コンクリート床(スラブ)」まで達しているケースが非常に多いからです。

プロの技術として、血液や体液のタンパク質を強力に分解する特殊な酵素洗剤を用い、何度もブラッシングと回収を繰り返します。状況に応じて、床材を鋸で切り抜き、基礎部分を露出させて直接洗浄・コーティングすることもあります。この汚染源を1ミリも残さない徹底的な解体・清掃こそが、プロと一般業者の最大の差になります。

ステップ④:遺品整理・貴重品の捜索と隔離

汚染源の一次処置が落ち着いたら、お部屋の中にある遺品の整理に移行します。孤独死の現場では、お部屋全体に死臭(油分を含んだ揮発性成分)が染み付いており、衣類や家具、紙類などもすべて臭いを吸い込んでしまっています。これらを適切に仕分け、室外へ搬出していきます。

この際、スタッフはただ機械的に物を捨てるのではなく、ご遺族様にとって最も重要な「貴重品」を捜索します。現金、通帳、印鑑、保険証券、権利書といった法的・手続きに必要な書類はもちろんのこと、故人のスマホ、パソコン、アルバム、形見となる貴金属などを慎重に見つけ出します。汚染エリアの近くにあった貴重品は、そのままでは触ることもできませんので、スタッフがその場で除菌・消臭処理を施し、安全な状態にして専用のBOXに隔離・保管します。

ステップ⑤:専用機材を用いた本格的な消臭・消毒(オゾン燻蒸)

荷物の搬出と床面の洗浄が終わり、室内が「空」に近い状態になったら、いよいよ目に見えない臭いの粒子と戦う「本格消臭」のフェーズです。ここで活躍するのが、特殊清掃の必須機材である「高濃度オゾン脱臭機」です。

オゾン(O₃)は非常に強い酸化力を持つ気体で、悪臭の分子や空気中の細菌と結合して、それらを根本から破壊・分解する性質を持っています。お部屋の窓や換気口を完全に目張りして密閉空間を作り、オゾン脱臭機を稼働させて数時間から数日間、室内をオゾンガスで満たします(これをオゾン燻蒸と呼びます)。オゾンは時間が経てば自然に無害な酸素(O₂)に戻るため、お部屋に有害な残留物を残しません。

さらに、壁紙(クロス)の裏側まで染み込んだ臭いに対しては、特殊な消臭剤を動力噴霧器で超微粒子化(ミスト化)して室内に充満させ、オゾンと併用することで、臭いを極限までゼロに近づけていきます。

ステップ⑥:ご依頼主様による最終確認とお引き渡し

すべての工程が完了し、室内の安全確認(オゾン濃度の低下確認など)が終わったら、ご依頼主様(ご遺族様、家主様、管理会社様など)にご連絡し、最終確認を行っていただきます。

実際に室内に入っていただき、床の状況や、あれほど強烈だった死臭がどのように変化したかを、ご自身の目と鼻でご確認いただきます。もし遠方などで現地に来られない場合は、完了後の各部屋の様子、クローズアップ写真をメールやSNS等で送付し、お電話やオンラインでご確認いただく形をとります。仕上がりにご納得いただけましたら、お預かりしていた鍵をご返却し、当日の作業はすべて完了となります。

3. なぜ「市販の洗剤」や「普通の清掃業者」ではダメなのか?

「特殊清掃は費用がかかりそうだから、自分たちでファブリーズなどの消臭スプレーを買ってきたり、普通のハウスクリーニング業者に頼んだりして安く済ませられないだろうか?」と思われる方もいるかもしれません。しかし、結論から言うと、それは「絶対に不可能」であり、むしろ状況を悪化させてしまう結果になります。

死臭(腐敗臭)の正体は、市販の消臭剤では分解できない

人間が亡くなったあとに発生する死臭は、タンパク質や脂質が微生物によって分解される過程で生じる「プトレシン」「カダベリン」といったジアミン類、および硫化水素やアンモニアなどが複雑に混ざり合って発生するものです。これは油分を含んだ非常に重いガスであり、壁紙や柱、天井にまでべっとりと吸着します。

市販の消臭スプレーは「臭いの表面を別の香りで覆い隠す(マスキング)」か「一時的に吸着する」だけのものであるため、死臭に対しては全く効果がありません。一時的に消えたように思えても、数時間後には再び壁の奥から臭いが湧き出してきます。

普通のハウスクリーニング業者との違い

一般的なハウスクリーニング業者は、「目に見える汚れ(埃、油汚れ、水垢など)」を綺麗にするプロですが、「目に見えない疫学的な危険(感染症菌)」や「構造の奥深くに染み込んだ死臭」を消し去る知識も機材も持っていません。

特殊清掃に必要なのは、以下のような高度な専門性と技術です。

  • 解体の判断力: 「床材のどこまで体液が浸透しているか」を見極め、最小限の範囲でフローリングを切り抜いたり、特殊なコーティング剤で臭いを封じ込めたりする技術。

  • 専用薬剤の使い分け: 血液を固まらせずに溶かす薬剤、死脂(人間の脂)を融解させるアルカリ剤など、現場の状況に合わせた化学的なアプローチ。

  • 高濃度オゾン脱臭のノウハウ: オゾン脱臭機はただ置けばいいわけではありません。室内の温度、湿度、空気の対流を計算し、最も消臭効果が高まる「環境」を人工的に作り出す必要があります。

安価だからと専門外の業者に依頼した結果、「何日経っても臭いが消えない」「後から苦情が来て、結局、特殊清掃会社に最初からやり直してもらうことになり、二重の費用がかかってしまった」というトラブル案件を、私たちは毎年のように引き受けています。最初から正しいプロを選ぶことこそが、結果として時間的にも経済的にも最善の選択肢となるのです。

まとめ:不安なときこそ、すべての工程をプロにお任せください

特殊清掃の当日に何が行われるのか、具体的なイメージは湧きましたでしょうか。 特殊清掃の仕事は、単に「部屋の汚れを掃除する」ことだけではありません。ご遺族様が抱える「どうしよう」という深い不安を、確かな技術と近隣への細やかな配慮によって「これでもう安心だ」という前向きな気持ちに変えることこそが、私たちの真の使命です。

当日は、経験豊富な専門スタッフが、防護体制の徹底、近隣対応、汚染源の完全除去、そして最先端のオゾン脱臭技術を駆使し、責任を持ってすべての工程を執り行います。ご遺族様が無理をして過酷な現場に立ち入る必要も、周囲の目に怯える必要もありません。

突然の事態に直面し、頭の中が真っ白になってしまっているときこそ、どうか一人で悩まずに、私たち特殊清掃のプロフェッショナルにご相談ください。あなたの大切な一歩をサポートするために、誠心誠意対応させていただきます。

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